昨日"WIRED(日本語版)"で読んだ"数字で見る「スマホ市場」1位から3位"という記事についての考察。
ハッキリ言ってスマホの"出荷台数"ベースはサムスンの一人勝ちみたいな様子。ただ、サムスンの膨大な機種ラインナップに対して、AppleはiPhone1機種での出荷台数だと思うとこれはこれで凄い出荷数。(しかもiPhone5はほとんどこの数に含まれていないらしい...)
ちょっと良かったのは日本企業のSONYがすこしだけ盛り返してきたことかな?w
でもこれを見ていて、わざわざブログのネタにしたのは、もう少し前に読んだ"Statista"と言う統計サイトに掲載された記事、"Apple's Astonishing Profit in Context"の内容と絡めて考えてみたからです。(元々はこちらのブログで知りました。素晴らしい翻訳です。)
こっちは各社から発表されたの経常利益の比較の話題。
各社の経常利益がグラフ化されているんだけど、要は"Appleの経常利益が桁外れな数字"って事で、MicrosoftとGoogleとeBayとfacebookとYahoo!とamazon、6社の経常利益の合計が344億ドルなのに対してApple1社で417億ドル!!。
最先端IT企業が6社分でもこれだけ差を付けられてるのに、PC関連メーカー7社(Dell, Asus, Intel, Acer, IBM, Lenovo, HP)の合計が194億ドル。
一番下にある携帯関連企業4社(NOKIA, SAMSUNG, HTC, RIM)の合計だと128億ドル。
前から思うけど、やっぱりOSもハードもコンテンツも全て持っているってのは強いよねぇ。
主要スマホ製造メーカーはAndroid採用することによって、PCの時に経験したデフレスパイラルにまた巻き込まれてるし...。(ひたすら価格競争にさらされてる、特に日本企業)
かといってオリジナルのOSもってるRIMとかでも波に乗り遅れて大変なことになってるけどね。
安くて良いものを作ってくれるのは一般消費者としてとても有り難い事で、それを否定することは全くないんだけど、物作りに関わる立場からするとAppleの"お金を出してでも手に入れたくなる物"を作り出していくメーカーはホント羨ましい次第です。
(そういうAppleでも1990年代中頃からは良いもの作れなかったからボロボロになって
行きましたけどね。)
それからもう一つ、最近日本でもバンバンTV CMでPRして、Androidチームで飛躍的に出荷台数を伸ばしているかなりお値打ちなAmazonの"Kindle Fire HD"などは、出荷すればするだけ赤字になるそうです。
実際16GBモデルの製造コストが174ドルくらいかかる物を199ドルで販売してるみたい。
でもこれはジレット方式のビジネスモデル(髭剃り本体をただ同然で配って替え刃で儲ける、最近だとプリンターなどで良くやる手法)と同じらしく、Amazonは"Kindle"本体で儲けなくても、"音楽"や"書籍"等のコンテンツ販売で儲けを出そうって根端らしいです。(これも一消費者としてまったく文句ないです)
ただ、面白いのがmaclalalaさんの翻訳で掲載されてる考察の中にある、「髭の愛好家に"ただ"で髭剃り配っても替え刃は買ってくれない」ってところ。
多分、タブレット流行で多くの人はお値打ちな"Kindle"を手に入れるだろうけど、全員がAmazonの利益に貢献するとは限らないって事らしい。
もし見込んだだけの人がコンテンツを買ってくれなかったら最終的には儲からないって事です。
結局"儲かる値段"でハードを販売しておいて、コンテンツでまた利益を上げるAppleの一人勝ちって構図はもうしばらく続くのかもしれない。
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