2016年7月28日木曜日

Sportster 「1速カコン」対策(その3)

点検のために分解したクラッチは放置して、早速ミッションの分解。
まずは後で困らないように念入りに写真撮影してストックの状態を記録。

残念なことに1速ギアはメイン/カウンターともにドア側から2番目に取り付いているのでシフター含めてほとんどバラバラな状態にしなきゃなりません。

ここでまた作業が止まる...。orz
各ギアを止めている"穴無し"タイプのスナップリングがうまく広げられない。
穴の付いたスナップリングを外すプライヤーは持っているけれど、丸いピン形状では滑って広げられないのだ。

調べてみると"穴無し"専用のスナップリングプライヤーがあるようなので、作業を中断してホームセンターへ調達しに行ったのだが、これまたいつもの如くそんな特殊なプライヤーは近所では見つけられない。

よくよく考えれば、握って開くタイプのプライヤーがあれば自力加工でどうにか出来そうなので一番安い"穴付用"スナップリングプライヤーを購入して帰宅。(千円程度)

グラインダーで先端のピンを削り落とし、スナップリングの先端が保持できるように平坦部を作成。


逃げ止の"アゴ"も付けたので、結構いい感じでスナップリングを広げられます。
(専用プライヤーより保持性は良いかもしれない...)

道具さえあればなんてことはありません。
シフトドラムを外した後スナップリングを外しながら4速ギアを残して全て外します。

1速ギアをAndrews製のものと取り替えて逆の手順で組み込み開始。
純正ギアと比べても結構大きさが違います。


メインシャフト側が大きくなってカウンターシャフト側のギアが小さくなっています。
Andrewsのカタログによると「1速ギアの利用可能な速度を時速7マイル(1.6km/h)プラスする」とあるので、より1速で引っ張れるようになるってことなのかな? > 教えて偉い人


逆に言えばスタードダッシュのトルクが落ちるってことなんだろうけど、下のギアを広範囲で使えるようになるってことは街乗りも若干楽になるってことなのでしょう。(たぶん...)

そんなわけで一気に組み上げたいところなのだが、シフトフォークを位置決めするノックピンの抜け止めが再利用出来ないので、またまたホームセンターまででかけて割りピンを調達。

ストックと同じ径と長さのものがなかったのでφ2のステンレス製割りピンを購入して長さを切断して利用。


なんとかミッション復元しました。

1次ドライブ組み付ける前に苦労してバラしたクラッチの点検。
クラッチ板中央に位置する "Spring plate" のリベットが破損する持病もあるみたいなので状態を確認。 後は "Friction plate" と "Steel plate"が規定値内になっているか厚みを測定。

たいした走行距離じゃないので綺麗なものです。ほとんど摩耗もありません。
今回はクラッチ分解の工具を作成できただけでもバラした甲斐があったと言うことで、もとどおり組み立て。


"プライマリーロックバー" 兼 "スプリングコンプレッサー" のお手軽SSTでダイヤフラムスプリングを潰し込んでスナップリングで固定。


マニュアルの図だと、(14)Spring seatの位置が(13)Diaphragm springの裏にあるけど、この位置だと(12)Snap ringで固定してもスプリングの裏で遊んでしまう。
スプリングシートはダイヤフラムスプリングとスナップリングの間に挟まるのが正しいですよね? > 教えて偉い人
(と言ってもすでに組んでしまったんですけどね)


後はシフトと1次ドライブ取り付けて終わりですが、取りあえず今回はここまで。

2016年7月21日木曜日

Sportster 「1速カコン」対策(その2)

Andrews製 1速ギアセットも無事アメリカから届いたのでいよいよ開腹です。


今年の車検整備(5月)に換えたばかりのトランスオイルは少しばかりもったいないけれど、この際しょうがありません。抜かなきゃ作業が始まりません。


プライマリーケース開けて長さの違うボルトが迷子にならないようにボール紙にセットし、エンジンスプロケットナットを回そうとしたところで"1-1/8"のディープソケットと、クラッチナット用"1-3/16"のソケットが必要であることに気づきAmazonで手配。orz

田舎のホームセンターではインチ工具はもちろんだけど、ミリでも大きなソケットは取扱が無い。(多分28mmと30mmのソケットがあれば行けそうな気がする...)

もう一つ、エンジンスプロケットをロックする"プライマリロックバー"なるSSTが通常必要そうなのだけれど、単なる板切れなのに3千円以上もするので、アングルの切れ端で作成。 ついでにクラッチもバラしたかったのでφ8の穴も開けてどちらにも使えるように一石二鳥な自作ツールを作成。



ソケットが届いたのだが、今度は手持ちのハンドルの長さではとても緩められないのでホームセンターへ出向いて1mほどの鉄パイプを調達(水道管?)

インパクトレンチだとスプロケット裏にくっついている発電機のマグネットを損傷するとの情報があったのでまじめに手でゆるめてみました。


ロックタイトで接着したエンジンスプロケットも、さすがにハンドルが1mもあれば楽々回せます。
逆ネジのクラッチナットもマニュアルのTips通り5速にギアをシフトして車体抑えながら回せば難なく緩められました。

クラッチも分解し(本来必要なし)、1次ドライブ側ごっそり外してやっとミッションドアとご対面。
後は6本のボルトを外してカートリッジ式のミッションを抜き取ります。


たいした内容の作業ではないのですが

  1. 普段使わないソケットサイズでツールが無いため新規調達
  2. プライマリーの回り止めツールが無いと無理
  3. 280N・mで締付けてあるスプロケットナットは家庭のレンチでは緩まない
  4. ダイヤフラムスプリングを潰さないとクラッチがばらせない(オプション作業)

といった諸々の事情で2週末の時間を費やしてしまいました。
まだまだ道半ばです...。orz

2016年7月15日金曜日

Sportster 「1速カコン」対策(その1)

うちの1200Sに「1速カコン」の症状が最初に現れ始めたのは2012年の夏を過ぎた頃から...。
走行距離はまだ17,000km程度にもかかわらず発生し始めた。

海外のディスカッションでも "1st Gear" "slip" "clunk"などのキーワードでちょくちょく見かけるのでやはりスポーツスターの持病の一つであることは間違いない。

最初はまれにしか現れなかった症状も、最近ではスタート時百発百中発生するようになってしまった。

現象に気がついた初期段階でそれまで付けていた"MRC"のライトクラッチをすぐに外して純正クラッチレリーズに交換したのだけれど、結局症状は悪化の一途を辿ってしまった。
正直"MRCクラッチ"が原因だったのかもわからない。

というわけで、本腰入れて「1速カコン」対策に乗り出しました。
(実は6月半ばから始めてます、なんとか梅雨明けまでには復帰したい...)

まず着手するきっかけは"Andrews"からリリースされているスポーツスター用のリプレース用ギアに「1速カコン」対策が施されているらしい情報を知ったこと。

AndrewsのWebサイト製品情報に掲載されている"Sportster Gears (EV 5 Speed) ('91 - 2003 For Complete Sets"のリンク先にカタログが載っているのだが、1速だけ何故かオリジナルのものとギア比が変えてある。
Part# 299110 (2 pieces) 2.61 1st gears provide true close ratio shifting into 2nd. Plus 7 mph of usable 1st gear. (20T & 30T)
ギア数が変わって径も変更されている為、問題のある"カウンターシャフト側"だけでなく"メインシャフト側"のギアもセットで交換しなければならないみたい。

国内の取り扱っているショップだと2万数千円~3万円くらいだったので、"eBay"で検索してみたところ、なんと1万5千円程度の価格で即決になっている。(購入したのは円高傾向になっていた6月)

おまけに日本までの送料は2千円程度で送ってくれるという信じがたいプライス。(当然"USPS First Class Mail"です)

過去USPSでも一度も失敗したことが無いので速攻で落札。
6月6日に即決して翌7日に発送。トラッキングナンバーは発行されるけど、トラッキングされるのは米国国内だけ...、のはずがUPSのサービスに預けたようでUPSからUSPSへ移った8日以降は音信不通。

それでもeBayの到着予定日で表示された6月17日に無事配達されました。(所要日数10日間)


下はドッグが噛み合いやすく対策されているカウンターシャフト側の1速ギア。


他、国内でガスケットやらオイルやらもろもろ買い揃えていよいよ治療にかかります。

2016年7月12日火曜日

東芝製ドラム式洗濯機がかなりダメダメな話 〜ドナドナされていきました〜

個人的に最低でも10年は使えると思っている"白物家電"ですが、だましだまし使ってきた東芝ドラム式洗濯機TW-Q740R(TW-4000VEのヤマダモデル)が7年の使用でギブアップしました。

リアパネルを外すと怪しい黒い削りカスが多く塵積もる様になっていた事から、そんなに長くはないと思っていたのだけれど、時々「ドラム回転異常」のエラーで止まるようになってとうとう妻の堪忍袋の緒が切れました。

完全に止まってしまう前に新しい物と入替えです。
仕事帰りに家電量販店を回って、ちょうど新旧モデルの入れ替え時期で大幅値引きだった日立のビートウォッシュ(BW-9WV-S)縦型洗濯機をチョイスしました。

ドラム式洗濯機への不信感と大量に発生するワタ埃の掃除にうんざりした妻のチョイスは「乾燥機能無し」の縦型洗濯機でした。ww


子供が大勢いると、洗濯機は一日でも動かないと大変な事になってしまうので、やむを得ない選択かも知れません。

当然複雑な機械ほど故障する確率は高くなるので機能が少ない分壊れないかもしれません。
我が家としては日立製品は初めてなのでこれから暖かく見守っていきます。

ちなみにドナドナされていった東芝製洗濯機は下取り価格2,000円の値がつきました。
(゚∀゚)
リサイクル費用も必要無くなって最後に少しだけ家計に貢献したTW-Q740Rでした。


(事の顛末は以下の記事からどうぞ...)

  1. 東芝製ドラム式洗濯機がかなりダメダメな話
  2. 東芝製ドラム式洗濯機がかなりダメダメな話 〜新たな試練〜
  3. 東芝製ドラム式洗濯機がかなりダメダメな話 〜ほぼ末期状態〜
  4. 東芝製ドラム式洗濯機がかなりダメダメな話 〜ドナドナされていきました〜